名護、快勝で連覇 ラグビー沖縄県高校新人


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優勝した名護の選手ら

 ラグビーの県高校新人大会の最終日は29日、名護市の21世紀の森ラグビー場で行った。決勝リーグの最終試合は名護が31―5で宿敵のコザに快勝し全勝、2年連続16回目の栄冠を手にした。両校は2月17日に福岡県で開催される全九州新人大会に派遣される。

◆早い連係 着実に前へ

 昨年末に「花園」の全国舞台を経験した選手を軸に、ミスをフォローできる素早い連係、バックスとFW陣で着実に前へ進むラグビーを表現した名護が、宿敵・コザを破った。快勝での2連覇だったが、辺土名斉朝監督は「FW陣は力負けしていた」と反省も。「九州大会に向けて選手らの体重増加から始めたい」と、やや厳しい表情を見せ、気を引き締めた。

 小雨状態でミスが相次いだ前半は、主将でSOの仲本拓未のキックを軸に攻撃を展開した。前半14分、ラインアウトから仲本がパスダミーを入れた走りでトライを決め、勢いをつくった。同30分にはコザの攻撃を読んだPR喜納英大がロングパスを奪い取り、元フランカーの走りで約60メートルを駆け抜けトライを決めた。

 後半開始直後には、花園の試合中継でもその突破力が評価されたCTB我那覇大志朗が相手守備の隙を突く走りで加点。同28分には仲本主将のキックから仲本裕平がトライにつなげた。

 全国に比べ身長の低い名護。その分、ルーズボールなど低い位置のボール争いに力を入れた成果がミスの多い雨天の試合に生かされた。新体制でポジションも確定していないが、仲本の冷静な試合づくりや我那覇を中心とした突破力、城間祐斗らの素早いフォローなど、チームの統一感でコザを上回った。

 新チームを率いる仲本拓未は「再び花園に戻るため沖縄では負けられない。九州大会までに課題を修正していく」と、責任感の強さがにじみ出る真剣な目で語った。(嘉陽拓也)