来年度県予算7354億円 187億減、9年ぶり縮小


この記事を書いた人 志良堂 仁

 沖縄県は2日までに、2017年度の一般会計当初予算案の総額を、16年度比187億円(2・5%)減の7354億円とする方針を固めた。主に沖縄関係予算案で沖縄振興一括交付金が減ったことが影響し、08年度以来9年ぶりの減額となったが、4年連続で7千億円台は確保する。翁長雄志知事が政策に掲げるアジア経済戦略構想の実現などに向けた施策の実現に向けた予算を拡充する考えだ。

 予算案は7日の庁議で決定し、15日開会予定の県議会2月定例会へ提出する。

 新規事業では、若い新規就農者の育成や確保に向け、研修期間と就農初期に資金援助する農業次世代人材投資事業に、7億9802万円を計上する見込み。また空手振興ビジョンの整備や、空手会館を拠点とした発信事業に2億4706万円を充てる考え。

 歳入では、県内景気の拡大で県税が増える一方、原油安の影響などから地方消費税清算金が減り、一括交付金の減額で国庫支出金も減額となる見通し。地方交付税は16年度並みで、県債は減る。

 歳出は社会保障の伸びや借入金の返済増などから、扶助費(生活保護費など)と公債費などの義務的経費が増え、一括交付金の減額により投資的経費と補助費などが減額となる。