CHECK MATE初V 全九州クラブバスケ選手権


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 バスケットボールの第43回全九州クラブ選手権大会・全日本クラブ選手権大会九州地区予選会の最終日は5日、県総合運動公園体育館で行い、男子は県勢のCHECK MATEが決勝でリゲルス(福岡)を81―73で下して初優勝を飾った。女子は県勢のOMガス石油SSが決勝に進んだものの、上田惠亮整形外科(福岡)に53―65で敗れて2年連続の2位となった。CHECK MATEとOMガス石油SSなど男女上位5チームは、全日本クラブ選手権(群馬県前橋市、3月19~21日)に九州代表として出場する。

◆総力戦で九州制覇

CHECK MATE―リゲルス(福岡)決勝 第3クオーター、中央からドリブルで切り込みシュートを狙うCHECK MATEの照屋俊樹(左)=5日、県総合運動公園体育館(石井恭子撮影)

 「ノー・エクスキューズ(言い訳しない)」とのテーマを掲げたCHECK MATEが、総力戦でチーム初の九州制覇を果たした。リゲルス(福岡2位)との決勝は、高さのある外国人勢のタフな守備とインサイドを絡めた攻撃でじわじわと圧力をかけ、中盤でひっくり返した。けが人が出る中、シューティングガードとポイントガードの二役をこなし要所で加点した照屋俊樹は「気持ちを切らさなかった」と一丸勝利を喜んだ。

 準決勝のHAWKS(福岡1位)との一進一退の試合を制して迎えた決勝。第1クオーター(Q)を終えて、10点ビハインドだったが「これが本来のペース」(大城朝崇監督)とチームは動じなかった。後半、尻上がりに、元キングスのブライアン・シンプソンやテレンス・テレールのリバウンドからの速攻が機能。多和田真斗や照屋も内外から加点した。照屋は「味方に何とかいいパスを供給しながら、シュートに集中できた」と満足げに話す。昨年の全九州2回戦で、終了間際に逆転され1点差で涙をのんだ。今大会は悔しさを忘れず、練習や意思の共有に集中し強い気持ちで臨んだ。「個人の能力が高く、1対1に強い」(多和田主将)。大城監督が「まだ伸びしろは抜群」というチームが、8強入りの経験を持つ全日本に戻り、さらなる高みを目指す。(石井恭子)

◆全国向け雪辱誓う/OMガス石油SS

 昨年、全日本3位と躍進した女子のOMガス石油SSだが、全日本を制した上田惠亮整形外科(福岡1位)の前に2年続けて惜しくも敗れた。

 強豪大学出身がそろう相手に序盤から浮き足立ち、簡単なミスが続きリング下のシュートを決めきれない。それが尾を引き、精彩を欠く展開に陥った。OMガス石油SSの選手らは「名前負けしてしまった。いい加減乗り越えないといけない」と振り返った。

 序盤の失速から8点差を追った第2クオーター(Q)では、攻めの守備に転じて28―31まで追い上げた。FW島袋友見や新加入のセンター橋住桃子はシュートミスに気持ちを切らさず、得点源として果敢にリング下から加点した。しかし第3Q以降はミスによる失点に沈んで離された。

 リング下の攻防で存在感を見せた神奈川県出身、176センチの橋住にとっては、初出場となる九州大会。21得点した島袋に続く15得点を稼いだが、簡単なミスに泣き「チャンスをきちんとものにしないと、強いチームと張り合えない」とさらなる成長を自らに課す。

 3月の全日本に向け、固い守備から走って勝つ自分たちのバスケに徹底して「狙うのは優勝」(島袋)とチームは雪辱を誓う。