菅氏、海上工事着手に「準備整った」辺野古新基地建設


この記事を書いた人 松永 勝利

 【東京】菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場の辺野古移設計画を巡り、政府が海上作業を開始したことについて「昨年夏の工事再開以降、各種準備を進めてきたが、その準備が整った」と述べた。その上で翁長雄志知事による埋め立て承認取り消しが違法だとした最高裁判決に言及し「最高裁判決や昨年3月の和解の趣旨に従い、国と沖縄県双方ともお互いに協力して誠実に埋め立て工事を進めていくことになる」と述べ、工事の正当性を強調した。
 菅氏は普天間飛行場の危険性除去が「問題の原点」とした上で「日米同盟の抑止力維持と普天間飛行場の危険性というものを考えたときに辺野古移設が唯一の解決策」と述べた上で「長年日米間で真摯(しんし)に議論してきた合意であり、先般のマティス国防長官と総理の会合でも確認している」と強調した。
 地元の理解を得る必要性については「(辺野古新基地の)すぐ近くの辺野古3区の区長は条件つきながら賛同していただいている。明確に発信していただいている」と述べた。翁長知事が埋め立て承認の撤回に踏み切った場合の対応については明確な言及を避けつつ「国、沖縄県とが誠意を持って対応していくべきだ」と述べた。【琉球新報電子版】