【ハワイ】ハワイに貢献 5氏表彰 教育尽力や文化継承


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「遺産(ユジリ)レガシーアワード賞2016年」で表彰された照喜名朝一さん(左から2人目)、大城ヨシノブさん(同3人目)ら=2016年12月4日、ホノルル市のワイキキヒルトンハワイアンヴィレッジ

 沖縄県系人社会をはじめ、地元のハワイ社会に貢献した個人の功績をたたえる「遺産(ユジリ)レガシーアワード賞2016年」(ハワイ沖縄連合会主催)が12月4日、ホノルル市のワイキキヒルトンハワイアンヴィレッジで開催された。ハワイの学校教育に力を注いだ大城ヨシノブ氏(南風原村人会)ら5氏が表彰されると、授賞式に参加した家族や友人、関係者らから盛大な拍手が送られた。

 遺産レガシーアワードは2003年から開催され、今回で9回目。ハワイ沖縄連合会の山本トム会長は授賞式で「ハワイだけでなく海外の人々も感化するものであることを願っている」と話した。

 授賞式にはハワイ州のデイビッド・イゲ知事、ホノルル市のカーク・コールドウェル市長のほか、400人以上がお祝いに駆け付けた。各受賞者の生い立ちが映像で紹介されたほか、家族や友人らの余興も披露された。
(名護千賀子通信員)

<受賞者功績>

 大城ヨシノブ氏(南風原村人会) 公立学校の校長を経てハワイ州教育委員会に関与し、学校教育に力を注いだ。長年米空軍の予備兵も務めた。ハワイと南風原町の文化交流にも貢献した。

 高良・セイキチ・チック氏(小禄字人クラブ、ハワイ家系図会) 幼年時代の困難な経済状況から恩師に出会い、芸術家としての道を歩む。自作の絵画が首都ワシントンのスミソニアン博物館の記念ポスターに選ばれた。ハワイ沖縄連合会のロゴを手掛けるなど、多数の作品を県系人社会に寄贈している。

 沢岻・トクイチ・ダイナマイト氏(故人)(フイ・マカアラ) 沖縄2世の画期的組織、フイ マカアラ(1946年)の創立者。沖縄系の生活や社会的地位の向上に貢献した。情熱とカリスマ性からダイナマイトと呼ばれ、あらゆる社会階層の人を動かす原動力となった。1949年、沖縄へ650頭のヤギを送った1人。

 照喜名朝一氏(琉球古典音楽安富祖流絃声会ハワイ支部) 1984年、グラント村田氏を支部長に任命し、琉球古典音楽安富祖流絃声会ハワイ支部を創立。以来、深い愛情で、次々に弟子を育て上げ、沖縄文化の継承に貢献した。沖縄からの初の受賞者。

 トクジョウ・ロイ(フイ マカアラ) うるま市平安座出身の3世。ハワイアン音楽やフラショーで活躍する有名アーティストを支援し、ハワイの観光振興に尽力した第一人者。起業家としても創造的視座で観光産業発展に努めた。