社会

ダウン症、つながり笑顔に 沖国大生・嘉数さんアプリ開発挑む

 障がいの有無に関係なく誰もが自分の人生を選べるような社会になってほしい-。沖国大2年の嘉数涼夏(すづか)さん(20)は、ダウン症のいとこ栄野比達磨(たつま)君(10)=美咲特別支援学校小学部4年=やその家族との触れ合いを通し感じた思いから、ダウン症の子どもを持つ世界中の親がインターネット上でつながり、子育ての悩みを相談し合えるウェブサイトやアプリを開発しようと奮闘している。「お互いがロールモデル(見本)となり、ダウン症の子の可能性が広がる社会にできればうれしい」と目を輝かせる。


「誰もが選択できる社会に」と願う嘉数涼夏さん(左)、栄野比達磨君(中央)、栄野比大輝さん=1月30日、沖縄市

 嘉数さんは昨年、次世代のリーダー育成プログラム・リュウキュウフロッグスに参加。達磨君の母久美(ひさみ)さん(46)が達磨君の将来について「施設に預けるかな」とつぶやいたことをきっかけに県内のダウン症の子を持つ親に調査をした。既存の親の会の集まりは小学校低学年のダウン症の子を持つ親が多く、成長ごとに変わる悩みを共有する場が少ないことに気付いた。幅広い親同士のつながりのきっかけになるウェブサービスを思い付いた嘉数さんは今年、本格的にプログラミングを学ぶためフィリピンのIT・語学学校に留学する予定だ。

 嘉数さんは「米国ではダウン症の人たちがモデルや俳優として活躍している。日本では『障がいがあっても頑張っている』という見方をされるが、それは時代遅れ」と断言する。

 家族の愛情を一身に受けて育つ達磨君。興味も幅広く、ウエーターや野球選手などたくさんの夢がある。嘉数さんは「世界中のさまざまなロールモデルを知ることで可能性を広げてほしい」と話す。

 達磨君の兄大輝さん(14)=美里中2年=は「(達磨君は)場を和ませるのが上手。個性を生かして生きていけるといいな」と笑顔で話す。久美さんは「世界中で障がいのある子をどう育てているのか気になる」と語り、嘉数さんの挑戦にエールを送っている。

 嘉数さんは「達磨は障がいがあるけど、私たちと何も変わらない。誰もが将来を選択できる社会を目指し、自分のできることをしていきたい」と話し、一歩ずつ夢に向かっている。(半嶺わかな)