海と陸から抗議の声上げ 辺野古新基地建設 集会とデモに約400人


この記事を書いた人 松永 勝利
プラカードを掲げ、ブロック投下やボーリング調査に抗議するカヌーの抗議市民ら=18日午前10時ごろ、名護市の大浦湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、反対する市民らは18日午前9時すぎ、10隻の抗議船と22艇のカヌーで海上パレードを実施した。抗議船には約50人が分乗して乗船した。海上の様子が見える名護市瀬嵩の浜ではパレードに呼応して集会が開かれ、約300人が集まった。ゲート前でも工事車両を止めようと約40人が集まり、合計で400人近くが海と陸で抗議の声を上げた。
 沖縄防衛局は午前10時すぎから大型クレーン船で大型コンクリート製ブロックを海底に投下する作業を始めた。
 海上に移動した市民らは「ブロック投下ヤメロ」「美ら海を守れ」「オスプレイ墜落許さない」と書かれた横断幕を海上フェンスに次々と設置し、プラカードを掲げて抗議の声を上げた。ゴムボートに乗った海上保安官は臨時制限区域で市民の動きを警戒した。

海上パレードの抗議船やカヌーの市民らと呼応してシュプレヒコールを上げる瀬嵩の浜の集会に参加している市民ら=8日午前10時40分ごろ、名護市瀬嵩

 カヌー隊が「SAVE THE DUGONGS(ジュゴンを救おう)」というメッセージが書かれた大型の横断幕を掲げ、瀬嵩の浜で集会を行っている市民らにアピールし、海上と陸上の双方でシュプレヒコールを上げた。
 海上パレードに参加した日本共産党の山下芳生(よしき)党副委員長は、海上から集会に参加している市民らに向けてあいさつ。「沖縄県民と全国の連帯が日米両政府を追い詰める一番の力になる。新基地建設の強行を必ず打ち破ろう」と呼び掛けた。

大型トラックを基地内に入れるため抗議市民らを強制的に排除する機動隊員=18日午前10時すぎ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 一方、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブでは18日午前10時すぎ、再生砕石などを載せたとみられる大型ダンプカーなど8台が工事車両用ゲートから基地内に入った。資材搬入を警戒し、ゲート前にも約40人の市民らが残ったが、県警の機動隊にごぼう抜きなどで排除された。【琉球新報電子版】