森友学園理事長デマ記載 HPに「知事は中共の手先」


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 【東京】大阪府豊中市の国有地が格安で払い下げられたとして、国会で論戦となっている学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典理事長が翁長雄志知事について「現知事は親中華人民共和国派、娘婿も支那の人である。もともと中共に従いたいと心から思っているので、中共の手先かもしれない」などと事実に基づかない内容を、運営する幼稚園のホームページのコラムに記載していることが分かった。

 籠池氏のコラムは「平成27年2学期 園長の部屋」と題されており、日時の記載はないが2015年中とみられる。1945年当時の県知事が大阪府から赴任し「6月に県庁の職員とともに亡くなった。決して見殺しにしていない」などと称賛。しかし当時の県知事は、兵庫県出身で事実と異なる。さらにその知事を引き合いに翁長知事について言及し、基地問題などにも触れている。

 コラムに記載された中国との関係について、翁長知事は2015年10月の県議会一般質問で同様の内容を問われており、家族の噂について否定している。

 籠池氏は米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設については「米軍基地によって生活している人も多い。土地の権利者もいる。基地の場所を変更してほしくない人も多いので、辺野古移転は米軍が沖縄にいることを嫌がる人と、普天間基地の場所は危険なので基地を現場所から移転するだけで納得な人がいる。また、今のままでよいのではという人もいる」と持論を展開している。

 同幼稚園を巡っては「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと記載した文書を保護者向けに配布し、憎悪表現に当たる恐れがあると問題視した大阪府が籠池氏らから事情を聞いていたこともある。

 コラムの内容について、当該幼稚園に問い合わせたところ担当者は「電話では答える者がいない」と述べた。メールでも問い合わせているが、24日までに返事はない。