キングス、ホーム連敗 Bリーグ第40戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区5位=17勝22敗)は25日、沖縄市体育館で千葉ジェッツ(東地区3位=26勝13敗)と今季第40戦を行い、71―89で大敗し、ホーム2連敗を喫した。

 第1クオーター(Q)の開始直後は積極的にリングに向かうキングスと、外国籍選手がインサイドで力を発揮する千葉が互角に渡り合った。しかし千葉の厳しい守備の前にキングスは得点を伸ばせず、第2Qには20点以上のリードを許した。それでも喜多川修平の3点弾などで追い上げ、31―44で前半を終えた。第3Qに入っても千葉の守備を切り崩す道筋を見いだせず、最大で30点差まで広げられた。第4Qに追い上げたものの、勝利は遠かった。

 千葉との第2戦は26日午後1時から同体育館で行う。(観客3339人)

千葉 27勝13敗
89―71(25―13,19―18,25―14,20―26)
キングス 17勝23敗

 【評】千葉の堅守の前に持ち味を出し切れなかったキングスが力の差を見せつけられ、18点差で敗れた。試合の開始直後はキングスがリングに向かう積極性を見せたが、千葉の守備が圧力を強めるとシュートを落とした。リバウンド争いでもキングスは不利になり、追い上げたい場面ではミスを連発した。千葉は攻守で盤石な戦いぶりだった。(平安太一)

◆自分たちのバスケできず

 伊佐勉HC(キングス)の話 終始、自分たちのバスケができず、勢いに乗っている千葉を相手に点差が開いてしまった。できる限り(相手の勢いを)切って、自分たちのいい展開に持っていきたかった。チームで相手を崩す回数をもっと増やさないといけないし、増やせると信じている。

◆出だしからいいバスケ

 大野篤史HC(千葉)の話 出だしからディフェンスのマインドを持っていいバスケができた。キングスにはシュートがうまい選手がいるので、得意なプレーを消すようにした。ディフェンスからのオフェンスの流れも、忠実に行った。

◇大観衆に応えられず 屈辱的な大敗喫す

キングス―千葉 第3Q キングスのアンソニー・マクヘンリーがドリブルでリング下に切り込む=25日、沖縄市体育館

 大観衆が詰め掛けたホームの会場で、キングスが屈辱的な大敗を喫した。各選手が連係携を深めながら守る千葉に対し、キングスは苦し紛れのシュートを放つのがやっと。インサイドを簡単に崩されて失点するなど守備も機能せず、第3Q途中で最大30点のリードを許した。大きな力の差を見せつけられて、最後までチームを引っ張ったアンソニー・マクヘンリーは「全体的に悪い試合だった」と表情を曇らせた。

 第1Q序盤はリングへの積極的な攻撃で相手守備を縮小させ、喜多川修平や岸本隆一がアウトサイドで効果的に得点した。いい形で試合に入ったが、簡単なレイアップを落としたり、ノーマークのシュートを外したりしているうちに「悪いオフェンスに陥った」(伊佐勉HC)。得点を伸ばせないままリードを広げられ、千葉のペースで試合が進んだ。

 24点を追い掛ける第4Qは足を使った守備で千葉に襲いかかった。しかし攻撃では不要なミスを繰り返し、伊佐HCは「減らせるターンオーバーがいくつかあった」と反省した。

 今年の全日本総合選手権を制した強敵とレベルの違いは鮮明だった。主将の岸本は「完敗だった」と認める。それでも26日にすぐ第2戦を迎える。第1戦の大敗から前に進むことができるのか、キングスの力量が問われている。(平安太一)