新聞読む学生2割弱 日常利用「ネット」9割 沖大メディア研調査


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「県内大学生メディアリテラシー調査」の結果や分析について説明する(左から)島袋翠さん、徳永尊廸さん、佐々木琢朗さん=24日、那覇市の沖縄大学

 沖縄大学の学生サークル「沖大メディア研究会」が24日、県内7大学の学生を対象に新聞やテレビ、インターネットなど各メディア媒体のイメージや利用頻度などを調べた「県内大学生メディアリテラシー調査」の結果を発表した。有効回答者数は617人。普段利用するメディアは「インターネット」が92・5%と最も多く、「テレビ」が82・4%、「雑誌」が20・7%、新聞が18・9%と続いた。

 調査に参加したのは同大4年の徳永尊廸(たかみち)さん、島袋翠(みどり)さん、佐々木琢朗さんと同3年の大城翔太郎さんの4人。大学生の情報入手や活用の方法を知ろうと、昨年11月から今年1月に各大学の学生にアンケート用紙を配布して実施した。

 調査では新聞、テレビ、雑誌、ラジオ、インターネットの五つのメディアの利用度や利用時間、イメージなどを複数回答で調べた。

 各メディアのイメージに対する設問では、「役に立つ・身近な情報がある」の項目で「テレビ」、「親しみやすい」の項目で「雑誌」が最も多かった。「情報が豊富」「正確で情報に信頼が持てる」の項目は「新聞」が最も多かった。

 車社会の沖縄では、全国よりもラジオの聴取率が高いと仮説を立てたという徳永さんは「実際は全国平均と同様の結果が出て、驚いた」と述べた。

 佐々木さんは新聞が情報への信頼度が高いにもかかわらず、学生に読まれていない背景について「社会が(ニュースの)正確性よりも、『おもしろいかどうか』を重視しているためではないか」と分析した。

 3人は3月に同大を卒業し、サークル活動から離れる。島袋さんは「調査を続け、メディアの移り変わりを追ってほしい」と後輩らに期待を寄せた。

 広告会社のアドスタッフ博報堂が調査に監修、助言した。