ネットで楽しむ海中散歩 グーグル・水中ストリートビュー、沖縄8カ所を追加


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海中を移動するようなパノラマ画像が楽しめる与那国海底地形の水中ストリートビュー(グーグル提供)

 インターネット検索大手のグーグルは1日までに、地図アプリで海中の360度パノラマ画像が楽しめる「水中ストリートビュー」に、沖縄周辺8カ所の海を追加した。国内屈指のダイビングスポットである慶良間諸島など、陸上にいながらにして“海中散歩”が楽しめる。グーグルはオーストラリアやフィリピン、米国ハワイなど世界を代表する海洋リゾートで撮影した「水中ストリートビュー」を2012年から提供しているが、日本の海域を採用したのは今回が初めて。

 撮影は沖縄観光コンベンションビューロー(平良朝敬会長、OCVB)が協力し、担当者は「国内外に沖縄の海の魅力を発信したい」と観光誘客に期待を寄せた。

 公開された海域は、石垣島と宮古島の間に広がる国内最大規模のサンゴ礁「石西礁湖」や神秘の遺跡が眠る「与那国島海底地形」のほか、阿嘉島北浜、石垣島名蔵湾ジャイアントポテト、恩納村山田ポイント、竹富島、座間味島、渡嘉敷島阿波連ビーチの8カ所。

 昨年11月20日には、水中写真家のクリストフ・ベラシュさんが恩納村の山田ポイントを撮影した。グーグル社の担当者は「実際の水中は気軽に行くことができない。きれいなサンゴや魚を見たいという人の思いをストリートビューでかなえたい」と話していた。

 ストリートビューはグーグル社が提供する地図サービス「グーグルマップ」の一つ。パソコンやスマートフォンの画面上で、街や観光名所などを歩き回っているかのようにパノラマ写真を連続で見ることができ、旅行先の下見や場所の説明などに活用されている。

 OCVBは今後も地元ダイバーなどと連携してグーグル社の撮影に協力し、本島北部や周辺離島などの撮影を継続して対象海域の拡大を目指す。担当者は「ダイビングやシュノーケル愛好家だけでなく、サンゴ研究家にとっても興味深いものとなってほしい」と県の新たな魅力の創出に意欲を見せた。

英文へ→Walking underwater in Okinawa with google underwater street view