夢広がる 沖国大進学 好きな英語で道開く 石川茉莉花さん


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新しい学びに期待を膨らませる石川茉莉花さん=3日、沖縄市比屋根の泡瀬特別支援学校

 【沖縄】泡瀬特別支援学校(真喜屋祥子校長)の高等部3年生、石川茉莉花さん(18)がAO入試で沖縄国際大学総合文化学部英米文化学科に合格した。石川さんは脳性まひによる四肢まひで首から下は右手が動かせるくらいだが、親指を器用に使いタブレットパソコンを使って学習を続けてきた。「今は翻訳家になるのが夢だが、大学生活を通して広がった世界で新しい夢も見つけたい」と期待に胸を膨らませた。

 中学2年のときに英語の授業で洋楽に出会い、英語の魅力に引き付けられた。好きな歌手の音楽を聴きながら、ひたすら単語をタブレット端末に打ち込み英語の知識を習得し、2016年6月には英検準2級に合格した。高校1年生のときから大学への憧れを抱き、オープンキャンパスや同じ障がいがありながら大学に合格した先輩の元を訪れて話を聞いた。面接では、大学への思いを素直に伝えて見事桜を咲かせた。

 母親の美沙代さん(49)は「勉強が大嫌いな子どもだったのに」と合格の報に驚きながらも「相手の気持ちをくみ取って話をして、いい友人をつくってほしい」と期待を込めた。

 通学には事業所のヘルパーによる移動支援を利用する予定だ。一方、授業では大学のヘルパーによる支援を受けるつもりだが、利用が週2回程度に限られるという。石川さんは2月、大学と宜野湾市役所へ授業支援のヘルパー利用回数を増やすよう自ら要請した。大学からは予算を確保し、前向きに検討する旨の返答をもらったという。

 石川さんは、4月からのキャンパスライフを心待ちに「楽しみが大きい」と期待を込める。

英文へ→Physically challenged Ishikawa enters Okinawa International University for her new dreams