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国、岩礁破砕再申請せず 辺野古新基地で沖縄県に通知

 名護市辺野古の新基地建設工事を巡り、沖縄防衛局は15日、3月末に期限が切れる岩礁破砕許可について、県への更新申請は必要なく、更新しないと伝えた。周辺海域では名護漁業協同組合が漁業補償を受けて漁業権放棄に同意し、岩礁破砕許可の前提となる漁業権が消滅したとした。工事は4月以降も継続の方針。県は岩礁破砕許可は引き続き必要で、許可なく工事を進めれば県漁業調整規則違反に当たるとし、法的措置を検討している。

 翁長雄志知事は15日、「沖縄防衛局の不誠実な対応は極めて遺憾だ」と批判する談話を発表した。知事は16日に記者会見し、今後の対応などを説明する。15日に沖縄防衛局の茂籠勇人調達部長が県庁を訪れ、島尻勝広県農林水産部長に通知文を手交した。

 通知文は「水産庁に照会し、示された見解に照らせば、施行海域は既に漁業権が消滅した」とし、「知事の許可を受ける必要はなくなった」と主張した。

 添付した水産庁の見解として、漁業法31条や水産業協同組合法50条で、漁業権が設定されている漁場内の一部の区域について、漁協の特別決議で漁業権が放棄された場合、知事の「変更免許」を受けなくても漁業権は消滅するとした。

 県側は、過去に水産庁が出した通達、政府の国会答弁などで、漁協が漁業権を一部放棄しても、効果は県知事が出した免許を漁業者が「行使しない」と内部で意思決定したことにとどまると主張。公共財である漁業権の設定変更は、知事の変更免許が必要で、辺野古新基地建設現場ではその手続きがなされていないため、漁業権は存続しており、申請は必要だとしている。