ウコンで認知症予防期待 レキオファーマ、新サプリ開発


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メモリンをPRするレキオファーマの奥キヌ子社長(中央)ら=那覇市

 医薬品開発などを手掛けるレキオファーマ(那覇市、奥キヌ子社長)は、認知症の前段となる軽度認知障がいの人を対象にウコンを使った健康補助食品「メモリン」を開発し、4月1日から販売する。ウコンに含まれるクルクミンには認知症の予防や治療効果が確認されている。同社は独自製法でクルクミンの体内での吸収を高めることに成功した。ヒトへの臨床試験でも効果を確認しており、同社は機能性表示の獲得を目指す。

 奥社長は「長寿社会を幸せに生きるには脳の健康を保つことが大事。多くの人に活用してほしい」と期待を込めた。

 アルツハイマー型認知症はアミロイドβと呼ばれる物質が脳内に凝集し、脳神経に悪影響を与えて起きるとされる。クルクミンはアミロイドβの凝集を抑制し、切り離すことを促進する作用が確認されているが、体内での吸収の低さが課題だった。

 レキオファーマは、クルクミンをスクワレンと呼ばれる油と一緒に取ることで吸収が飛躍的に高まることを確認し、特許を取得した。先行研究で確認されていたクルクミンの吸収を促進する作用を持つ黒コショウに含まれるピペリンも配合した。両者の効果でクルクミンの吸収を、既存製品の20倍以上に高めることに成功した。

 同じく認知症に関与するホモシステイン値を改善する成分も配合した。順天堂大大学院の田平武客員教授(日本早期認知症学会副会長)による臨床試験で効果を確認した。

 奥社長は「ウコンは健康にいいという、沖縄の先人の知恵を生かした研究だ。脳神経は一度ダメージを受けると回復が難しい。多くの人に試してほしい」と話した。

 価格は約6千円を想定する。問い合わせはフリーダイヤル(電話)(0120)090121。