FC琉球、ホーム開幕飾れず 盛岡に1―2 J3


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 サッカー明治安田J3第2節第1日は18日、県総合運動公園陸上競技場ほかで4試合を行った。FC琉球はグルージャ盛岡とホーム開幕となる第2節を戦い、1―2で逆転負けした。前半21分、MF富樫佑太が先制。直後、相手のヘディングシュートで同点に追い付かれた。シュート時に接触したGK朴一圭が負傷交代した。後半に入り、攻撃のリズムが出てきた琉球が何度も好機をつくるも得点には結び付けられず、逆に失点を許した。観衆は4438人。次戦は福島ユナイテッドFCと26日午後1時から、福島県のとうほう・みんなのスタジアムで戦う。沼津は福島に1―2で敗れ、初戦を飾れなかった。福島は開幕2連勝。富山は鹿児島を1―0で下して2連勝した。

(1)沖縄県陸
盛岡 1勝1分け(4)
 2―1(1―1,1―0)
琉球 1分け1敗(1)
▽得点者【盛】梅内(1)八角(1)【琉】富樫(1)
▽観衆 4438人

 【評】FC琉球が得点直後の失点や終盤に失点するいつもの“負けパターン”に陥った。前半21分、中央のMF富樫佑太からDF藤澤典隆にパスを出して、再びフリーになった富樫に戻すと、右足でダイレクトシュートを放ち先制。直後に追いつかれ、後半は攻撃のリズムが出てきた琉球が高い位置で仕掛けたがゴールは奪えず、同40分、盛岡に決勝弾を奪われた。(崎原有希)

◇富樫先制も初勝利お預け

前半、右サイドから先制点のシュートを決め、祝福される富樫佑太(中央)=18日、県総合運動公園陸上競技場(又吉康秀撮影)

 逆転負けを喫する苦いホーム開幕戦となった。全対戦成績では3勝2分け3敗と五分だが、昨季は2戦2勝した盛岡との対戦。詰め掛けた大観衆の中、勝ち星で飾りたい試合を逃し、初勝利はお預けとなった。

 ともに攻撃的なサッカーのチームだ。前半21分、金鍾成監督が期待するMF富樫佑太が見せた。中央の富樫がディフェンスラインを突破したDF藤澤典隆にパスを出し、再びフリーになった富樫に戻した。「前が空いていた」。富樫は右足でダイレクトシュートを放ち、先制した。

 しかしその3分後、ヘディングでゴールを奪われ、シュート時に接触したGK朴一圭が負傷交代した。1―1の後半には、琉球らしい攻撃のリズムが見え、高い位置で波状攻撃を仕掛けた。だがシュートまで持ち込めず、逆にカウンターに持ち込まれるなど、高い位置で攻めるが故の弱点を露呈した。終盤には守備位置の甘さから逆転を許した。

 サイドバックが積極的に攻撃に参加する攻めの姿勢や、クロスの精度の向上など、得点への形は着実に作られている。藤澤は「勝てなかったが良い材料はあった」と糧にする。J2昇格へ向けた新シーズンは始まったばかりだ。サポーターの期待に応えられるかはこれからの戦いに懸かっている。

(崎原有希)

◇良くない時の負け方
 金鍾成監督(FC琉球)の話 ホーム開幕で4千人以上が来場していた中で勝てなかったのは残念で申し訳ない。良くない時の負け方が出た。ゴールに結び付けるための詰めの部分をしっかりしないといけない。失点につながった守備の連係はこれから良くなっていくと思う。

◇粘り強く守った
 菊池利三(グルージャ盛岡)の話 琉球はパスが上手で苦しいゲームだった。ボールに対してプレッシャーを掛け続けてよくしのいだ。サイドをえぐられたが、粘り強く守った。富樫佑太は相手を見て動き、ボールを受けるのが上手だ。後半は前線の3人を抑えることができた。