県博利用不許可 「言論自由 守れない」孫崎氏、警鐘鳴らす


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孫崎享氏

 沖縄県立博物館・美術館(指定管理者・一般財団法人美ら島財団)で開催予定だった講演会の使用申請が「政治的」との理由で受理されなかった東アジア共同体研究所琉球・沖縄センター(緒方修センター長)が19日、会見し、会場で講演する予定だった孫崎享氏(同研究所所長、元外務省国際情報局長)が「言論の自由を守ることが難しくなってきている」と警鐘を鳴らした。

 同研究所は3日付で県立博物館・美術館の田名真之館長宛てに、講演会を不許可にした理由を問う質問状を郵送したが、19日時点までに回答はない。

 孫崎氏は「沖縄ではまだ、他県よりも言論の自由が守られていると思っていただけに驚いた」と指摘。「政治は私たちの暮らしに大きく影響を与える。国民、県民にとって重要な話であり、政治的だから禁止するということはおかしい」と批判した。

 講演会は場所を沖縄キリスト教学院大学に変えて、20日午後1時半から開催される。「トランプ政権と東アジア」と題して孫崎氏が登壇する他、写真家の牧志治氏もゲスト出演する。入場無料。問い合わせは(電話)098(963)8885。