高速、名護東道路に接続へ 許田から8.4キロ無料専用道


この記事を書いた人 新里 哲

 【東京】沖縄本島北部地域の交通渋滞解消や利便性向上に向け、政府が既存の「名護東道路」と沖縄自動車道(高速道路)を接続し、信号のない高規格の「自動車専用道」として整備を検討していることが22日までに分かった。整備によって沖縄自動車道が延伸される形となる。関係者によると、沖縄自動車道許田インターチェンジ(IC)から名護市伊差川までの約8・4キロを自動車専用道路として無料で結ぶ。整備により許田―伊差川間が5~10分で通過できるようになる見通し。菅義偉官房長官は同日、関係省庁に検討の加速化を指示した。

 許田IC―名護市街地間の国道58号は1日に3万台以上の自動車が通過するなど交通量が多く、恒常的に渋滞が発生している。政府の計画は国道58号沿いにある「道の駅許田」の信号を撤去した上で、同市数久田から整備中の高架道路を、同市世冨慶~伊差川間ですでに暫定的に開通している「名護東道路」につなげる考え。

 信号のない自動車専用道路とし、高速道路と接続することで本部半島や国頭村、大宜味村などへのアクセスを良くする計画だ。

 一方、「道の駅許田」の信号を撤去した場合、北向け車線の車が同施設を利用できなくなる。

 そのため、政府は北向け車線の車でも同施設が利用できるよう、自動車専用道路の出入り口をつくったり、迂回(うかい)したりする道路の整備についても検討を進める。(池田哲平)