やんばるの医療守ろう 3200人、基幹病院求め決起大会


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北部地域の基幹病院整備の実現へガンバロー三唱する参加者=24日午後7時35分、名護市21世紀の森体育館

 【北部】深刻な医師不足の課題を抱える北部地域で、沖縄県立北部病院と北部地区医師会病院を再編・統合し、基幹病院とする構想の実現を求める北部の全12市町村の住民総決起大会(主催・北部地域基幹病院整備推進会議)が24日、名護市21世紀の森体育館で開かれた。離島を含む北部全域から約3200人(主催者発表)が参加し「やんばるの医療を守る宣言」や500病床の機能集約病院などを県知事や県議会議長へ求める大会決議を全会一致で採択した。基幹病院の実現を求める署名は目標の5万人の2倍超となる11万996筆に達した。

 大会決議では、県立北部病院と北部地区医師会病院で多くの診療科が重複して医師が分散され、医師の負担が大きいと指摘した。その上で統合・再編で効率化し「多様な病気に対応できる」「専門医、研修医が勤務できる」「安心して生み育てることができる地域貢献」「ドクターヘリの機能を有する救急救命」「離島・へき地診療所へ医師派遣」などの機能を強化した基幹病院を目指すとしている。

 北部12市町村の首長や議会議長、住民代表ら計42人の要請団が27日、県庁に翁長雄志知事、県議会に新里米吉議長らを訪ね、基幹病院の実現を要請する。琉球大学や同付属病院も訪ねて支援を求める。

 北部地域基幹病院整備推進会議の会長・高良文雄北部市町村会会長(本部町長)は「中南部との医療格差は大きい。どこに住んでいようが、一定の医療を受ける権利がある。基幹病院整備が必ずや実現できるよう頑張ろう」と呼び掛けた。