一括交付金5.7億不用に MICE 用地購入認められず


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 中城湾港マリンタウン地区に建設する大型MICE施設予定地内にある1万3千平方メートルの西原町有地について、沖縄県が沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用しての購入を2016年度内は見送ることが29日、分かった。一括交付金充当額5億7千万円が不用になる見込み。内閣府から一括交付金活用が認められなかった。県は17年度に改めて交付申請する。

 西原町有地購入の一括交付金活用については、昨年末から内閣府との調整を続けてきたが、内閣府は「事業の採算性がまだ明確ではない中で、土地購入費に予算をかけることはできない」と指摘していた。

 県観光整備課によると17年度は、今後作成する基本設計について内閣府が事業化の可否を判断する。実施設計とともに一括交付金の交付申請をするという。県は現在、MICE施設の設計と建設、運営を担う事業者を選定しており、4月上旬に公表する。

 MICE土地購入については、13万2千平方メートルの県有地の一括交付金活用購入に内閣府から疑問を呈され、県は県債と一般財源に振り替えた経緯がある。(金良孝矢)