認知症、支える地域に 町民ら参加し初の意見交換


社会
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与那原町の認知症の取り組みなどを聞く参加者ら=11日、与那原町上与那原のコミュニティカフェよなくる

 【与那原】第1回与那原町認知症タウンミーティングが11日、上与那原のコミュニティカフェよなくるで開かれた。地域住民や施設の職員ら約20人が参加し、町の取り組みや認知症について理解を深め、ざっくばらんに意見交換した。

 与那原町は、認知症になっても安心して暮らせる町について意見交換しようとタウンミーティングを初めて開いた。町福祉課の宮城きよみ課長は「認知症は恥ずかしいことではない。好きな所で暮らしたいという与那原町の認知症の人をみんなで支える地域になってほしい」と話した。ミーティングは2018年3月まで2カ月に1回開催する。

 ミーティングでは、24時間駆け付け対応サービスや緊急連絡先などの情報が入った紙をペンダントの中に入れた町緊急情報カプセル(命のペンダント)など町の取り組みを紹介した。

 おきなわ介護福祉研究所の羽鳥訓秀代表は認知症について解説した。団塊の世代が75歳になると認知症は700万人に達するといわれる2025年問題について説明し「今から認知症の知識を町民に理解してもらい、近所のおじいさん、おばあさんとどう関わるか考えてほしい」と話した。

 また認知症の主な原因が四つあることから「それぞれ対処方が違う。どれに当てはまるか病院で調べれば関わり方が分かり、住み慣れた自宅、地域で住み続けることができる」と知識を身に付ける重要性を強調した。

 意見交換では「周囲からは徘徊(はいかい)か散歩か分からない」「家族はなかなか認知症と言わない」などさまざまな意見が出た。