【ブラジル】ダンスに熱中、皆笑顔 週1、にぎやかに


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講師を務めるアイステンさん(前列左から2人目)を囲む参加者ら

 ブラジル・サンパウロ市東部のブラジル沖縄県人会ビラカロン支部会館が平日の夜にもかかわらずにぎやかになる日がある。パーティーのような大音量のビートが建物に響く中、皆がストリートダンスの同じステップを踏んでいる。毎週火曜日の午後7時から、1980~90年代に流行したソーシャルダンスのレッスンが行われている。

 主催しているのは沖縄県人会ビラカロン支部のオキナワ・ソーシャルダンス会(イノマタ・アイウトン会長)。同会は沖縄県人会サンマテウス支部の仲村渠ファビアナさん、松本ユキエさん、奥浜アドリアナさんと安里クラウヂアさんの4人が立ち上げた。サンマテウス支部会館ではダンスレッスンができる施設がなかったため、レッスンができるフロアや音響機器などを確保できる近くのビラカロン支部と調整し、昨年3月から同支部の会館でレッスンが行われるようになった。

 同会館は、火曜日の午後7時からダンスパーティーの雰囲気に。80~90年代に青春を過ごした年代の人たちを中心に、家族ぐるみで参加する人たちもいる。

 「自分は踊らないけど、妻が踊るのが好きだから同伴している」。レッスンに参加する大城竹良さんは笑う。講師は80年代から活動していたダンスユニット「ザ・フェイス」のアイステンこと、レニウソン・ホドリゲスさんが1月まで務めた。「昔は皆、日本に追い付こうと頑張っていた」と懐かしむアイステンさん。1月31日に家庭の事情で日本に転居し、オツ・マルコスさんに講師役を引き継いだ。

 音響やイルミネーション機材は、ディスクジョッキー(DJ)の照屋マルセーロさんの寄贈。月に1度はレッスン後に親睦会を開き、沖縄料理などに舌鼓を打ちながら懇親している。(城間セルソ明秀通信員)

パーティーのような雰囲気の中、ダンスの練習に励む参加者ら=サンパウロ市の沖縄県人会ビラカロン支部会館