応急処置の絵本作成 AED、心臓マッサージ知ろう


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手作りの絵本をPRする(左から)新垣鈴奈さん、与儀真也さん=6日、那覇市泉崎のKBC学園未来高校沖縄学習センター

 那覇市のKBC学園グループ卒業生の与儀真也さん(32)と同学園未来高校の通信制普通課を3月に卒業したばかりの新垣鈴奈さん(18)が、応急処置をテーマにした手作りの絵本を作成した。絵本には、自動体外式除細動器(AED)の使い方や心臓マッサージを疑似体験できる仕掛けもある。与儀さんは「絵本がたくさんの人に広がってほしい」と期待を込める。

 「応急処置についてもっと知ってもらいたい」と考えていた与儀さんが「子どもが読んだら大人にも広がるはず」と絵本にすることを考えた。構想から2年がかりで、母校のKBC学園に生徒の紹介を依頼。同学園の未来高校でグラフィックデザインを学んでいた新垣さんが挿絵の担当になった。2016年6月にまちづくりを支援する那覇市の事業に採用され、50万円の補助金交付を受け200部を制作した。絵本は全22ページ。

 グラフィックデザインを教える同学園の知念仁志教務部長も加わり、約半年かけて絵本の構成を調整。年明けの1月から本格的に絵の作成に入り、3月末に完成した。水彩絵の具を使って優しく淡いタッチで、キャラクターを描いた新垣さん。初仕事に「できるか不安だったけど、完成したときはうれしかった」と語った。

 物語は、気が弱いキツネの男の子が主人公。消防隊員から応急処置の講習を受け、友だちのライオンが倒れた時に心臓マッサージで助けるというストーリー。「感覚で覚えてほしい」と、心臓マッサージの場面ではライオンの心臓部分に、押したら音が鳴る「鳴き笛」を付けた。実際にマッサージをする感触を知ることができる。

 絵本は那覇と宜野湾の施設に配布される予定だ。県内の一部の市町村では1歳の誕生日に自治体から本をプレゼントする「ブックスタート」という取り組みがある。与儀さんは「この本もいつか選ばれたらな」と夢を膨らませた。