キンザー跡、特区に 浦添市長、政府要望へ


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 【浦添】松本哲治浦添市長が11日に上京して菅義偉官房長官を訪ね、米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の返還後の跡地の特区化など、西海岸開発に協力を求めることが10日、分かった。同地区の早期返還も求める。特区指定により容積率や建ぺい率の緩和を求め、高層ホテルなどの建設に対応したい考えだ。

 那覇軍港移設に伴う西海岸開発計画の見直しに向けて、松本市長は翁長雄志知事と城間幹子那覇市長との協議を打診している。両者とも協議開催に前向きな意向を示している。実現すれば松本市政になって初めての3者会談となる。早ければ月内にも開催する。

 那覇市と県などで構成する那覇港管理組合と浦添市の協議は、軍港の位置などを巡り平行線となっていた。浦添市は3首長が話し合うことで、開発に向けて、足並みをそろえることを狙う。

 特区の具体的内容については、2月の浦添市長選で松本氏が公約に掲げた国際リゾート地を念頭に市が検討している。市は那覇空港から車で20分という同地区の立地と西海岸海域の地理的優位性を生かした観光地にしたい考えだ。市の担当者は「まだ中身については決まっていない」とし、独自性を出した観光地整備に向けて、特区の精査を進める。(安富智希)