11日に94歳で亡くなった、版画家で絵本作家の儀間比呂志さんの告別式が15日、大阪府大阪狭山市内のセレモ大山で執り行われた。知人や芸術家、出版関係者ら約80人が訪れ、儀間さんの功績を振り返り別れを告げた。
沖縄からは名護博物館の比嘉久館長をはじめ元琉球新報社副社長の三木健さん、ギャラリー・プルミエの喜友名ひとみ代表、ギャラリー象の安里妙子さんも駆け付けた。
比嘉館長は「名護市の公民館で絵本教室を開いてもらった。やんばるを題材にした絵本も出版してもらった。感謝している」と別れを惜しんだ。儀間氏の作品研究を続けている福山市立大学の齋木喜美子教授は「一つの時代が終わった感じだ。沖縄をテーマにした絵本作品を生涯にわたり送り出した人は儀間さんしかいない」と涙を拭いながら語った。
儀間さんの長男で喪主の修さんは「大阪と沖縄の地で受け入れられ、芸術活動を続けることができて本人は感謝していると思う」と告別式の最後に参列者に向かって会葬の礼を述べた。