「苦労は笑いに変えよう」 「おひさま日記」森山さん 講演で双子の成長語る


この記事を書いた人 平良 正
発達障がいのある双子の子育て経験を話す森山和泉さん=16日午後1時すぎ、那覇市のジュンク堂書店那覇店地下1階イベント会場

 広範性発達障がいがある双子の日常を描いた6こま漫画「天才児ひなとかのんのおひさま日記」を琉球新報で連載する森山和泉さんのトークイベントが16日、那覇市のジュンク堂書店那覇店であった。森山さんは、子育てで直面する苦労や悩みについて「自分の心にとどめずに周囲に話して笑ってもらうと、気持ちが軽くなる。明るく話を受け止める仲間をつくることが大切だ」と呼び掛けた。

 漫画のモデルになった姉妹は18歳になり、県外の単位制の4年制高校に通っている。現在、自宅では2人の自立を見据え、森山さんが「師匠」や「会社の上司」を演じて、指示を出しながら料理などを教えているという。

 「食べる、寝る、生活を整えることのできる大人になってほしい。しっかりできるようになれば、いつか仕事や社会で役に立つと思う」と願いを語った。

 日々の子育てや周囲の無理解などに疲れることの多い親に対しては「思いを心にとどめず、笑いに変えてくれる人に話すことが大事だと思う」と気持ちを軽くするこつを伝授。「漫画を読んで、私の周りにもいいことあったなと思うきっかけになればいい」と語った。

 約25人が来場し、森山さんの話に聴き入った。同日は、初回から連載を担当する本紙南部報道部の豊浜由紀子記者が進行した。

 琉球新報は17日午前10時から、森山さんと語り合う「おひさま日記 子育てカフェ」を同社1階で開く。資料代500円。問い合わせは文化部(電話)098(865)5162。