【ブラジル】新会長に新城盛博さん 留学生OBうりずん会


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「うりずん会」の新会長に就任した新城盛博さん(左から3人目)と副会長の新里明さん(右から3人目)=3月26日、サンパウロ市のブラジル沖縄県人会本部会館

 沖縄県留学生や研修生のOBでつくる「うりずん会」の定期総会が3月26日、サンパウロ市のブラジル沖縄県人会本部会館で開かれ、新会長に新城盛博さん(36)が就任した。

 日本語が流ちょうな新城さんは読谷村2世で、2000年6~12月、読谷村の研修生として沖縄に滞在。01年の世界のウチナーンチュ大会に参加し、03~13年末に日本で働いた経験を持つ。

 神奈川県横浜市鶴見区で電気工事士として3年間勤めたほか、工場でも働いた。06年からは群馬県内の派遣会社に勤め、07年のリーマンショック後は、営業担当の事務や派遣会社の住宅管理を任されるまでになり、日本各地や東南アジアへ出張もするようになった。

 新城さんは研修生として初めて沖縄を訪れた頃、日本語はほとんどできなかったという。神奈川県での生活で、日常会話をこなせるようになり、勤めた群馬の派遣会社では顧客の係長から社長まで対応する必要があったことから敬語を習得しつつ、社長から「経済新聞を読むよう勧められた」と語る。帰国直前に受けた日本語能力試験は、5段階で一番難しい「N1」に合格できたという。帰国の際は数社の企業から仕事の依頼もあったが、家業の金物屋を継ぐために断ったという。

 現在は家業を継ぎ、仕事の傍ら、父盛春さんが会長を務めるブラジル読谷村人会の書記を務め、読谷村との連絡や研修生の推薦を担当している。

 新城さんは「研修生のころはやんちゃで、担当者にはいろいろと迷惑を掛けた」と振り返る。「青年会と力を合わせ、県人会本部と各支部と協力し、沖縄で学んだ事や体験した事を広めていきたい。全世界の青年会と交流したい」と抱負を語った。

 会の副会長には帰国したばかりの西原町研修生の新里マルコス明さんが就任した。
(城間セルソ明秀通信員)