恩納流弾「再発防止を」 沖縄県、米軍に 原因究明も要請


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 恩納村安富祖の米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場で破損した車両付近と水タンク内で銃弾らしきものが発見された問題で県は18日、在沖米海兵隊に再発防止と早期の原因究明を要請した。県は現場確認のため17日に沖縄防衛局を通じ早期の基地内への立ち入りを申請している。

 基地対策課の金城典和参事兼課長が在沖米海兵隊の政務外交部長のスコット・コンウェイ大佐宛てに電話で要請した。県は「傷が流弾によるものであれば、県民の生命、財産に関わる重大な事案であり、近隣住民はもとより県民に大きな不安を与える」とし、早期の原因究明と再発防止を求めた。

 基地内とはいえ公共事業で民間業者の出入りが許可されている区域であることから、他の流弾などがないか調査を行うことも合わせて求めた。米側から回答はなかった。

 基地内への立ち入りについて日米合同委員会合意では、地方公共団体が早期の立ち入りを要請した場合「米軍は、立ち入りが軍の運用を妨げることなく部隊防護を危うくすることなく、かつ施設・区域の運営を妨げることなく行われる限りにおいて、申請に対しすべての妥当な考慮を払う」と記されている。

 しかし日米合同委員会合意は、早期の立ち入りを確約するものではなく、米軍の裁量次第となっている。