元学徒の思い 後世へ 「一中二〇会の歩み」本に


この記事を書いた人 琉球新報社

 沖縄戦当時に県立第一中学校に在籍していた元学徒らでつくる一中二○(にいまる)会が、一中学徒の刻銘碑の建立や学徒の戦記出版などの会の活動を「一中二○会の歩み」として一冊にまとめ、6月23日の慰霊の日に合わせて出版する。宮城政三郎会長(88)は「戦争の生き残りとして取り組んだ活動の記録だ。私たちの活動と思いを知ってほしい」と話した。

活動の記録を一冊の本にまとめる作業をしている一中二○会=20日、那覇市首里の養秀会館

 一中二○会は1985年に結成した。本では、刻銘碑建立に向けた要請活動の記録や、戦記発行などの経緯や資料などを全210ページにわたって紹介する予定だ。

 現在9人が主に毎月20日に集まり、編集に携わる。戦時中は鉄血勤皇隊として戦闘に参加した与座章健さん(88)は「後世に伝えるためにも記録を多く残したい」と話した。本の問い合わせは(電話)098(887)7893。