島唯一のお菓子屋開店 伊江産食材にこだわり


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 【伊江】島で唯一のお菓子屋さん「島スイーツ」が3月19日、開店した。西小学校の南側にあるアーニー・パイル記念碑の近くにあり、手作りの焼き菓子がカウンターに並んでいる。全ての菓子に伊江島産の小麦を使用している。伊江島産のラム酒を使ったシフォンケーキやマフィンなど約15種類が並び、小さな店内は香ばしい香りがあふれる。

島で唯一のお菓子屋さんで伊江島産の食材にこだわった手作りの焼き菓子をPRする島袋宏樹さん、美沙さんと樹莉君=16日、伊江村川平

 島スイーツをオープンしたのは、村東江上区出身の島袋宏樹さん(38)。那覇市内の飲食店で働いていたが、妻の美沙さん(35)との結婚を機に6年前に島に戻った。

 店名の「島」は伊江島の「島」と、店主の島袋さんの姓を掛け合わせたダブルネーミングだ。

 美沙さんの趣味はお菓子作り。自宅でお菓子作りをするうちに、島袋夫妻は「島にはお菓子の材料となる食材がたくさんある。お菓子を作っていくうちに店を出したい」という気持ちが強まり、知人から空き家を貸してもらい、店を構えた。

 2人で店を切り盛りし、島のピーナツやシークヮーサーなど季節に応じて採れる食材をふんだんに使うことにこだわる。お菓子の味は村民の折り紙つき。大々的な宣伝はしていないが、徐々に口コミで評判に。

 島袋夫妻は「お祝いごとの返礼品や誕生日やパーティーなどでケーキの注文が入る」と笑顔を見せる。

 宏樹さんは「将来的には食事もできる店に展開したい。子育ても安心できる環境にあるので、若い世代が島に戻って店を出すなどして島を盛り上げたら面白い」と話す。間もなく第3子が誕生するという夫妻。店はこれからさらににぎやかになりそうだ。

 営業時間は午前10時~午後6時(不定休)。(電話)080(4278)8871。個別の注文も受け付けており、フェイスブックでも情報を発信している。
(金城幸人通信員)