辺野古、きょう護岸着工 新たな局面に 石材、海中投下へ


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 政府は24日、米軍普天間飛行場の移設先とする名護市辺野古の新基地建設で、埋め立て本体工事の第一段階となる護岸工事に着手する。沖縄防衛局は先週末で汚濁防止膜の設置など必要な事前作業を終えており、23日投開票のうるま市長選挙も終えたことから、工事に踏み切ることにした。天候などの条件で延期する可能性もある。

 護岸工事は石材を海中に投下し、積み上げて埋め立て区域を囲む。埋め立て区域北側の「K9」護岸の建設から着手する。一部護岸ができ次第、土砂を海中に投入する埋め立ても進める。
 1996年の普天間飛行場返還合意以降、多くの県民が県内移設に反対する中、辺野古新基地建設問題は埋め立て工事という新たな局面を迎える。
 護岸工事に向け沖縄防衛局はこれまで、キャンプ・シュワブの浜辺で、護岸用の石材を運搬する車両やクレーンが通行する「付け替え道路」の敷設を進めてきた。先週末までに汚濁防止膜を海中に広げる作業を終えた。
 海上抗議行動の激化も予想し、21日にはK9護岸近くの進入防止用フロート(浮具)を2重にするなどの対策も実施し、いつでも護岸工事に着手できる状態になっている。28日に米軍属女性暴行殺人事件の発生から1年となることから、政府内でも28日を避け、可能な限り早めに着手すべきとの声がある。