キングス一転大敗 Bリーグ第55戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区3位=26勝28敗)は23日、大阪府の府民共済SUPERアリーナで大阪エヴェッサ(同2位=26勝28敗)と今季第55戦を行い、62―83で敗れた。完勝した22日の第1戦とは打って変わり、第1Q(クオーター)から大阪の厚い守備に攻撃が乱された。大阪がインサイドへの攻撃を起点に外の3点弾を絡めると、琉球は守備の警戒が定まらずに精細を欠いた。第2Qでスクリーンを絡めた津山尚大の3点弾などで立て直し掛けたがリズムはつかめず、22―38の大差で前半を折り返した。後半も思うようなプレーができないキングスは焦りやいら立ちでファウルが重なり、畳み掛ける好機をつくることができず、前日とは対照的に21点差で大敗した。次戦は29、30日に沖縄市民体育館で京都ハンナリーズと対戦する。
(観客数4064人)

大阪(27勝28敗)
83―62(27―8,11―14,23―19,22―21)
キングス(26勝29敗)

◆昨日と真逆の試合

 伊佐勉HC(キングス)の話 昨日と全く真逆のゲームになってしまった。出だしから大阪のエナジーレベルに押され、結果的に第1Qの差が試合を決めてしまった。戦術的な部分で修正が必要なこともあるが、残り5試合負けたら終わりという強い気持ちで臨みたい。

◆序盤の乱れ立て直せず

 キングスは序盤から大阪の勢いにのまれ、終盤まで立て直すことができずに21点差で大敗を喫した。22日に大阪を圧倒したゲームを逆に展開され、フラストレーションが高まる内容となってしまった。

 第1Qからいきなり崩れた。インサイドにねじ込んでくる大阪への対応が後手に回ると、次はアウトパスからミドルや3点弾を放たれる。理想的な守備の形をつくれずリバウンドも取られると、プレーが一気に焦り始めた。攻撃もカバーの速い大阪を相手に外からの単発プレーになり、反転攻勢を受けて第1Qだけで19点差。数字以上に重苦しい雰囲気は第2Qまで引きづり続ける。

 第3Qに入ると、津山尚大が大胆なドライブと3点弾で気を吐いたが、チームは凡ミスで好機を手放し、辛いジャッジに伊佐勉HCも思わず熱くなってテクニカルファウルを取られるなど冷静さを欠いていく。ゲームが終わりに近づくとレイショーン・テリーが「重苦しい展開の中で得点し盛り上げたかった」と、素早いドライブを仕掛けて貪欲に点を狙ったが及ばなかった。

 タフな展開の中で空回りした大阪戦に岸本隆一は「心の持ちようがプレー面に大きく影響を与えてしまった」と反省が口を突く。津山も「今日の悪いイメージを修正し、良い部分を残りの試合で発揮できるよう臨みたい」と気持ちを奮い立たせた。