【インドネシア】県人ネット「しまーず」 三線や沖縄料理 交流深め安らぎ


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 インドネシアの首都ジャカルタに暮らす沖縄県人ネットワークの一つに「しまーず」がある。20~60代まで約30人がつながり、三線演奏や沖縄家庭料理に舌鼓を打ちながら2カ月ごとの集まりで交流を深めている。

 ジャカルタ中心部のオフィスビル地下街にある日本食居酒屋「うどん区」で21日夜、「しまーず」メンバーでもある前島ゆかりさん、南川芳美さん、山里歩さんらが集まった。ベトナム・ハノイで幼児教育の仕事をすることになった前島さんの壮行会だった。

 2年間のジャカルタ暮らしに別れを告げる前島さんは「しまーずでは三線や沖縄の歌を歌ったりと安らぎの場所だった。ジャカルタは広いが、住んでいると窮屈に感じる時もある。ウチナーンチュ同士のつながりが海外での助け合いになる」と語った。

 フリーペーパーに各県の県人会の募集が載っており、それを見た沖縄出身者が参加してくる。20代の山里さんは沖縄で大学卒業後に海外で働くことを志望して、邦字日刊紙「じゃかるた新聞」に勤務。南川(旧姓喜納)さんは夫の転勤に伴い、インドネシア在住は1996~98年に続いて2度目になる。

 しまーずが定期的に集まるのは、幹事の宮城亜子さんが店長を務める飲食店だ。4年前にジャカルタに来た宮城さんは、高級ホテル運営のミッド・プラザホールディングスの飲食部門の担当者として、「うどん区」や「屯登木」など日本食レストラン6店舗を切り盛りする。

 宮城さんは「店ではゴーヤーチャンプルーや島ラッキョウも出す。先輩たちから受け継いできたつながりを大事にしていきたい」と笑った。
(与那嶺松一郎)