肉牛2%増7万頭 沖縄県内16年、雌牛も2年連続増


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県が25日までにまとめた2016年12月末の家畜・家禽(かきん)などの飼養状況調査結果によると、子牛価格の高値傾向が続く肉用牛は前年比2・1%(1469頭)増の7万1956頭となり、3年連続で増加した。子牛の増頭に必要な繁殖雌牛(生後12カ月を上回る雌牛)の数も2年連続で増加した。県は17年末に行う調査では子牛の生産頭数も増加に転じるとみて、肉用牛生産の「V字回復」へ期待を高めている。

 県の調査によると繁殖雌牛の数は14年の4万1787頭を底に、15年は4万1892頭、16年は4万2653頭と回復基調になってきた。県は「肉用牛の市場価格上昇を受け、畜産農家の生産意欲が高まっているほか、市町村が実施している繁殖雌牛の導入を支援する事業が効果が表れている」と指摘した。

 一方、1年間に生まれた牛の数を表す生産頭数は98頭減の2万9117頭で、15年も減少傾向が続いた。

 一般的に雌牛は生後13~14カ月で種付けを始め、妊娠10カ月で子牛を生む。雌牛が子牛を生むには生後2年半程度かかるとされ、繁殖雌牛が増加に転じた15年の雌牛の出産は早くても16年秋以降にずれ込むことになる。そのため、繁殖雌牛の増加が本格的に反映される17年末時点の調査では「生産頭数が増加するものと予想される」と期待した。