元ブラジル県人会長、半生つづる 自分史出版 激動の時代、振り返る


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ブラジル沖縄県人会元会長・山城勇さんの自分史「回顧録-おしどり米寿を迎えて」

 ブラジル沖縄県人会元会長の山城勇さん(88)=糸満市米須出身=がこのほど、自分史「回顧録-おしどり米寿を迎えて」を出版した。山城さんは戦争体験を経て1958年にブラジルに移住。農業を営む傍ら、県人会長やブラジル沖縄文化センター理事長として活躍した。

 「回顧録」は日本語とポルトガル語で記載。満州での戦争体験や敗戦、ブラジル移住後の苦労など、激動の歴史の中で懸命に歩んだ半生をつづった。カラー写真もふんだんに掲載し、時代の移り変わりを知ることができる。

 ブラジル・サンパウロの沖縄県人会館大ホールで開かれた出版祝賀会には約300人が出席し、出版を盛大に祝福した。山城さんは妻の千枝子さん(85)とのおしどり夫婦ぶりも有名で、ブラジル沖縄県人会の島袋栄喜会長は「長寿でおしどり夫婦。私たちの自慢だ」と誇った。

山城勇さん

 沖縄ブラジル協会の西原篤一会長は「1冊でブラジルの移民の歴史が分かる」と絶賛した。「回顧録」についての問い合わせは西原さん(電話)090(7163)9793。