仲西女子が優勝 神森男子3連覇 沖縄県中学ハンド


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 ハンドボールの第45回沖縄県中学校春季選手権大会の最終日は30日、沖縄市の県総合運動公園体育館で準決勝と決勝を行い、女子は九州大会の決勝の再現となり、仲西が29―21で美東に勝利し、5年ぶり10回目の頂点に立った。男子は神森が沖縄東を27―24で破り、3連覇、15回目の栄冠をつかんだ。

優勝した仲西中の選手たち
優勝した神森中の選手たち

◆連続得点、点差守る/逆転の仲西女子

 リードされても、効果的なタイムアウトを機に冷静さを取り戻した仲西が29―21で美東に勝利し、5年ぶりの頂点に立った。

 決勝の相手は3月の九州中学生選抜大会を制した美東だったが、美東エースの西田瑞歩のロングシュートに苦しめられ、前半序盤から仲西は次々とゴールを決められる。一方、仲西の攻撃は美東GK比嘉楓の好セーブに阻まれ、焦りが見え始めた。

 すかさず長嶺重信監督はタイムアウトを取り、「後半勝負だ」と選手を落ち着かせる。その後はエース糸満柚歩が相手のパスをカットし、GK比嘉との1対1を落ち着いて決めるなど4連続得点で逆転し、13―12とリードし前半を折り返す。

 後半も、仲西の勢いは落ちなかった。けがからの復帰戦となった主将・上原悠のシュートをきっかけに7連続得点で差をつけた。退場による数的不利な時間もGK山里日奈子を中心に失点を抑え、点差を守った。

 美東の平良徳彦監督は「人数が有利になった時に畳み掛けられなかったのは痛かった」と仲西をたたえた。

 8月の全国中学総体は沖縄で開催される。3月に九州を制し、今大会優勝した仲西に期待がかかる。上原は「県大会、九州大会も勝って、全国制覇したい」と力強く誓った。(屋嘉部長将)

◆神森男子/守備強化し雪辱

 1月の中学校新人大会に続き、沖縄東と対戦した神森。前回は延長戦で逆転負けを喫した。雪辱を期して臨んだ試合は、序盤から宮里優雅と伊禮颯雅を中心にチーム攻撃で得点を重ね、27-24で勝ち切った。

 前回の敗戦からディフェンスの強化に取り組んだ。エース松堂聖也を中心に高さと速さのある攻撃の沖縄東に「3-2-1」守備を取った。180センチの松堂には常に2人がマークし、高さのあるシュートを打たせないようにした。中へ切り込む攻撃を多用し始めると神森は「4-2」守備へとシステムを変更し、GK上原和真を中心に守りを固め、簡単に得点を許さなかった。

 ことしの全国中学総体は地元開催で、選手も気合が入る。宮里は「地元の沖縄で全国優勝したい」と意気込んだ。