沖縄市新図書館、広さ3倍 九州最大級、蔵書も充実


この記事を書いた人 琉球新報社
広々とした館内。車いすの人なども利用しやすい=4月29日、沖縄市中央の新図書館

 【沖縄】沖縄市立図書館(大城実館長)が3日、蔵書の増加で沖縄市上地にあった旧施設が手狭になったことを理由に、市中央のコリンザに移転し、貸し出しを始める。新施設はコリンザの1階部分を改装した。床面積は約5041平方メートルで、旧施設の延べ床面積に比べ約3倍。1フロアの広さは九州で最大級という。開館に先立ち、4月29、30の両日に新施設の利用者向け内覧会が開かれた。

 蔵書数は約3万冊増の約22万冊で、将来的には35万冊を見込む。フロアには271席あり、ゆっくりと読書や調べ物ができる。郷土・沖縄市資料コーナーには、1959年に開館した琉米親善センターの頃からある貴重な蔵書もある。

 施設理念は「いつでも、どこでも、誰でも」。

 目の不自由な人たち向けに、ページを拡大して画面に映したり、その場で文字を読み取って音声化したりする機械を設置。こどもの本コーナーには、子どもが多少騒いでも気兼ねなく読書できる防音効果のある部屋や授乳室も設けた。

 3日の一般貸し出しは落成式典後の午後3時すぎに始める。

 内覧会に訪れた井上久美子さん(55)は「休日や平日の開館時間が延びて、利用しやすくなる。子どもの絵本も多いので、孫ができたら一緒に来たい」と話し、完成を喜んだ。