警察官も「プレ金」 浦添署、生活充実へ働き方改革


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業務を続ける上司と同僚に早めに帰宅することを報告する新垣巡査部長(左から2人目)と安慶名巡査部長(同3人目)=4月28日、浦添署

 沖縄県警は2月から「働き方改革」の一環で、時間休を活用した時間外勤務縮減に取り組んでいる。中でも浦添署(崎原永克署長)はその取り組みを受け、4月から「PFUP(プレミアムフライデー浦添署プロジェクト)」と名付け、毎週金曜日に業務を抱えていない一部職員を、定時より1時間早めに帰宅させる仕組みを導入している。時間休を利用し、定時の午後6時15分より1時間早い同5時15分に帰宅させる。金曜に早退できない署員は業務を抱えていない曜日に早退させるなど弾力的に対応する。月に1日は全署員約150人を早退させて、私的な時間の充実を図ってもらう方針だ。

 24時間体制で管内の事件事故への対応を担う中、事件事故への対応や取り締まり体制に支障のない形で署員のワークライフバランスの充実を図っている。

 同署によると、署員の平均年齢は38歳。約7割が家庭を持ち、うち半分は共働きという。崎原署長は「子育て世代が多い中、家庭をしっかりさせないと仕事もうまくいかない。業務を効率化させて無駄な残業をしないことで署員一人一人の意識が高まっている」と話した。

 4月28日の金曜日に「PFUP」を利用して、早めに帰宅した地域課の新垣勝也巡査部長(43)と交通課の安慶名正成巡査部長(39)は、早めの帰宅でできた時間を家族と共に過ごす考え。新垣巡査部長は「普段は午後8、9時にしか帰宅できないことも多い。今日は妻や子どもと一緒に食事をして、普段できない家事を手伝いたい」と笑顔で語った。

 安慶名巡査部長は「子どもたちと公園に行きたい。洗濯、皿洗い、風呂掃除をして、家族孝行をしたい」と声を弾ませた。
(当間詩朗)