流弾の抗議決議を全会一致で可決 県議会、降下訓練も


この記事を書いた人 松永 勝利
キャンプ・ハンセン内で発生した流弾とみられる事案について抗議決議、意見書を全会一致で可決する県議会=2日午前、県議会本会議場

 県議会(新里米吉議長)は2日午前、臨時本会議を開き、恩納村安富祖の米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場で、流弾によるものとみられる工事車両や水タンクの破損、車両付近や水タンク内から銃弾とみられる金属片が見つかった問題で、再発防止などを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。決議、意見書では、訓練と事故との関係の徹底究明に加えて、再発防止策がなされるまでの訓練中止を求めたほか、地元自治体や県警職員の速やかな基地への立ち入り調査ができるよう日米地位協定の改定も盛り込んだ。
 宛先は抗議決議が駐日米国大使や在日米軍司令官など。意見書は首相や外務相、防衛相など。連休明けにも関係機関に要請する。
 臨時会ではこのほか、4月24日に嘉手納基地で実施されたパラシュート降下訓練に対する抗議決議、意見書も全会一致で可決した。決議、意見書では同降下訓練が一歩間違えば周辺住民を巻き込む重大な事故を引き起こしかねない極めて危険な訓練で、基地負担の増大にほかならず、到底容認できるものではないと批判した。【琉球新報電子版】