与那国発「体にいいパン」 長命草あんパン人気 「あぐり」オープン


この記事を書いた人 平良 正
開店初日、多くの人でにぎわった「あぐりのパン屋」の店内=与那国町のDiDi与那国交流館

 【与那国】与那国島歴史文化交流資料館「DiDi与那国交流館」内でこのほど、手作りパンの店「あぐりのパン屋」がオープンした。店主は、与那国島に引っ越してきて4年目になる並木瞳さん。「ちょっと体にいいパン」を目指し、町の特産品である長命草を使ったあんパンなどオリジナル商品を開発し、好評を博している。

 趣味でパン作りを行っていた並木さん。知人と交流館を訪れた際、食ラボのカウンターが空いているということを知った。知人の勧めもあり「交流館内にパン屋さんを開きたい」という気持ちが固まったという。

 パンの販売だけでなく、スープやドリンクも館内で飲食することができる。パンは日替わりで種類はさまざま。中には、生地に野菜が練り込まれているものやシイラのバーガー、長命草あんパン、ベーグルサンドなど豊富な品ぞろえだ。

 3月中旬からプレオープンを行い、4月5日に正式に開店した。開所式では「かじゃでぃ風」の舞の後、開店を心待ちに長い行列を作っていた人々で店内は大変にぎわっていた。

 営業日は、火~金曜日の午前11時~午後4時。その日のメニューは、無料通信アプリLINE(ライン)か、お店のブログで確認することができる。

 開店以来、パンの売れ行きが好調で売り切れることもあるため、取り置きをお願いする人もいる。空いていれば、館内の畳間で飲食することもできる。
 知人と初めて訪れたという与那国馬ふれあい広場スタッフの西山真梨子さんは「カツサンドがおいしかった。ゆっくりとゆんたくできる場ができてうれしい。手作りスープがとてもおいしかったし、パンは自然の味がした」と語った。

 新しく増えた島のパン屋さんは、昨年9月からオープンした「DiDi与那国交流館」と島の人々に、さわやかな春のそよ風のような雰囲気をもたらしている。(村松友紀通信員)