深い旋律、観客魅了 ジョン・ナカマツ氏、宮古島公演


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深みのある旋律を響かせるジョン・ナカマツさん=6日、宮古島市平良のマティダ市民劇場

 【宮古島】1997年の第10回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した県系3世の世界的ピアニスト、ジョン・ヤスヒロ・ナカマツさんのピアノリサイタル宮古島公演(主催・琉球新報社、共催・宮古島市、市教育委員会)が6日、同市平良のマティダ市民劇場で開かれた。深みのある旋律と迫力ある演奏で多くの観客を引き付け、世界の技と表現力を存分に発揮した。

 公演は、モーツァルト作曲「ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調K333」の軽快で優しい旋律からスタート。ブラームス、カバレフスキー、ショパンの楽曲を、欧米を中心に活躍するナカマツさんならではの世界観でドラマチックに表現した。アンコールでは、しっとりと「芭蕉布」を奏で観客の心をつかんだ。

 6月にピアノコンクールを控える上原愛音さん(宮古高校3年)は「(鍵盤の)タッチの方法や曲に入り込む弾き方をまねしたい」と刺激を受けた様子だった。

 ピアノ歴10年の兼島一芽さん(上野中3年)は「演奏がきれいで、すてきだった。また来てほしい」と目を輝かせた。