少年の刑法犯、沖縄ワースト28% 人数は過去10年で最少


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 2016年の沖縄県内の刑法犯摘発、補導人数3659人のうち、20歳未満の少年が1018人で約28%を占め、割合が15年に続いて全国ワーストとなったことが分かった。摘発、補導された刑法犯少年の人数自体は過去10年で最少となったが、全国に比べて少年の割合が依然として高い状態が続いている。

 9日に那覇市樋川の那覇第一地方合同庁舎で開かれた「社会を明るくする運動県推進委員会」で、県警少年サポートセンターが報告。

 刑法犯少年のうち、中学生が占める割合は15年の60・6%から54・2%と減少したが、全国ワーストだった。刑法犯少年の75・2%、766人が窃盗犯で、そのうち悪質性が高いとされる侵入盗犯は63人、構成比は8・2%と全国平均の4・6%を上回った。

 一方、刑法犯以外の不良行為によって補導された少年の延べ人数は1万8611人で、15年の2万7120人より8509人減少し、過去10年間で最少となった。複数回補導された少年は41回以上が4人で、最多は50回だった。15年には41回以上が16人、51回以上が15人いて最多は109回だった。

 県警少年課は、補導少年の減少について「複数回補導されるなど非行傾向の進んだ少年に対し、継続的な居場所づくりなど対策をしてきた効果が現れているのではないか」と分析した。