地元民は行かない? 沖縄・国際通り


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 戦後の市民・沖縄県民生活を支えてきたマチグヮー(商店街)から市民の足が遠のいている。那覇市が10日発表した2016年度市民意識調査で、第一牧志公設市場などのマチグヮーの利用度が「月1、2回以下」という市民が88・6%で約9割に上ることが分かった。「全く行かない」と答えた市民は過去最多の28・8%だった。市民のマチグヮー離れが浮き彫りになった。

マチグヮーを歩く買い物客。市民の商店街離れが進んでいる=10日午後、那覇市牧志の第1牧志公設市場付近
マチグヮーを歩く買い物客。市民の商店街離れが進んでいる=10日午後、那覇市牧志の第1牧志公設市場付近

 国際通りの利用も「月1、2回以下」と答えた市民が85・4%で9割近くいた。「全く行かない」という市民は20%で、調査を始めた10年以降最多だった。

 市民意識調査は2年ごとに実施しており、今回で22回目。今調査は16年9月1~30日、20歳以上の市民5千人に調査票を送付し、1568人(31・4%)から回答を得た。日常生活に関する意識調査の中で、第一牧志公設市場や栄町市場商店街、平和通り商店街と国際通りの利用度を質問した。

 国際通りやマチグヮーを魅力的にするための方策として、「トイレや休憩施設の増設」が18・9%と最も多く、「市街地周辺の駐車場整備」が12・3%、「日陰などの環境整備」が11・4%と続いた。

 公設市場組合の粟国智光組合長は「観光色の強さと老舗店の減少で市民とのつながりが薄れている。市民とマチグヮーをつなぐ魅力づくりを行政も含めて考える必要がある」と指摘した。城間幹子市長は「市民も観光客も来てもらえるような中心市街地を目指したい」と話した。