米軍つり下げ訓練中止を 読谷村で抗議集会


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ガンバロー三唱で気勢を上げる読谷村民ら=11日午後6時34分、読谷村のトリイ通信施設渡具知ゲート前(諸見里真利撮影)

 【読谷】3月と4月に米軍ヘリで車両などをつり下げる訓練が実施されたことを受け、訓練の中止を求める「度重なる米軍ヘリによるつり下げ訓練に反対する5・11村民大会」(同実行委員会主催)が11日午後6時から、トリイ通信施設渡具知ゲート前で開かれた。主催者発表で村民300人が参加した。

 大会実行委員長の石嶺伝実村長は「抗議の声を上げ続ける私たち県民を愚弄(ぐろう)するかのようで、到底容認できない」と述べ、「誰もが望む、当たり前の平和な暮らし、安全安心な日々を取り戻すことを決意し、私たちの未来を私たちの手で作り上げていこう」と呼び掛けた。
 読谷村でのつり下げ訓練はことしになって2回確認されている。3月15日の訓練後、村議会は抗議決議と意見書を可決。米軍や沖縄防衛局など関係機関に抗議していたにもかかわらず、4月19日にも車両とみられるものをつり下げて訓練した。
 米軍はトリイ通信施設のヘリ着陸帯を訓練用の「戦術着陸帯」ではなく、物資輸送や緊急時使用の「管理着陸帯」としており、村は訓練としての使用を中止するよう求めている。一方、沖縄防衛局は要請の場で訓練を容認する姿勢を示している。
 村民大会が開催されたのは2013年5月にトリイ通信施設へのオスプレイ飛来に伴い開催されて以来、4年ぶり。09年の米兵によるひき逃げ事件、12年の米兵による中学生傷害事件でも開催された。【琉球新報電子版】