瀬嵩沖で文化財調査 県と名護市、辺野古問題共有したい


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新基地阻止へ座り込む市民と連帯のあいさつをする島ぐるみ会議と神奈 川を結ぶ会の仲宗根保共同代表(左)=12日午前、名護市辺野古のキ ャンプ・シュワブ前

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、キャンプ・シュワブ沿岸を埋め立てる「K9護岸」工事現場では12日午前、砕石をクレーンでつり上げて波打ち際に投下する作業が続いた。海域では県と名護市による文化財調査が行われた。

 文化財の潜水調査は瀬嵩側の海域で行われた。4月中旬にはK9護岸の工事現場沖で実施されたが、遺物は見つかっていない。今回の調査は、連休で一時中断していたが、10日から再開した。

 遺跡認定を受けていない場所で遺物が密集して発見された場合は文化財保護法により、工事を一時中断して遺跡の有無を確認する調査が必要になる。

 シュワブのゲート前では、新基地に反対する市民約40人が座り込み、抗議の声を上げた。

 ゲート前の座り込みには「島ぐるみ会議と神奈川を結ぶ会」のメンバー11人が横浜市などから参加した。共同代表で本部町出身の仲宗根保さん(66)は「神奈川にも基地があり、沖縄だけの問題ではない。辺野古に座り込み、基地の現状を共有したい」と連帯のあいさつをした。

 午前10時半までに工事車両によるシュワブへの資材搬入はなかった。

 海上では新基地に反対する市民が船とカヌーによる抗議行動を展開し、5人が海上保安庁に一時拘束された。
【琉球新報電子版】