グアバ茶製法に特許 改良6年、飲みやすく 嘉手納・道の駅で評判


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我那覇健さんが作るグアバ茶

 【嘉手納】「手もみグァバ茶本舗」の代表、我那覇健さん(52)=嘉手納町水釜=が、道の駅かでななどで販売しているグアバ茶が「苦みが少ない」「飲みやすい」と話題を呼んでいる。6年間かけて改良を重ね、2年前に特許に認定された独自の製法を用い、売り上げを伸ばしている。4月18日には販売代理店も決まり、さらなる販売拡大を目指す。我那覇さんは「グアバ茶は体にいいことが研究でも証明されているが、クセがある。誰もが飲み続けられるよう作りたかった」と語る。化学肥料を使わない有機栽培にもこだわって葉を育てている。

 我那覇さんの製法は、グアバの苦みの多い茎部分を使わず若葉のみを手もみし、その後、複数段階に分けて乾燥させる。だが、この製法にたどり着くまでは試行錯誤の連続だった。

 研究資金が底を尽く中、資金造成も兼ねて関東で契約社員として働いた。その間、静岡県のお茶農家に茶摘みを見に行って、手もみの技術を学んだこともある。父からグアバの生葉を送ってもらい、寮でもんでいた。生葉がなくなると通勤途中の街路樹から質感の似た葉を採って、もむ練習をしたほど熱心に研究した。

 我那覇さんを支えたのは子どもたちだった。最初は試飲してもらっても「これ飲みたくない」と言っていた子どもたちが「もうないの? もっと作って」と言うようになり、味に自信も付いた。

 現在は読谷村や恩納村の畑で約3千本のグアバを栽培している。ゴールデンウイークを過ぎたころに収穫のピークを迎える。「ことしは発育が遅かったが、たくさん収穫したい」と笑顔で語った。
(清水柚里)