伊江―那覇、アクセス増 エクセル航空が構想 利用制限撤廃を前提


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 伊江島と那覇空港間で不定期にヘリを運航しているエクセル航空(千葉県浦安市)が、平日の民間利用が原則できない伊江島空港での利用を広げ、過密な那覇空港を補う形で活用する構想を進めている。ビジネスジェットなどの伊江島利用を想定し、エクセル航空のヘリで伊江島と那覇空港を結ぶ。島袋秀幸伊江村長が16日、北部の観光アクセス向上の観点からも伊江島空港の利用拡大へ県に協力を求めた。エクセル航空沖縄支店は「伊江島空港の利用制限の撤廃が大前提だ」と話している。

 伊江島空港は1500メートルの滑走路1本を持つ県管理空港で伊江村に管理を委託している。米軍の訓練空域内にあるため、運用時間は土曜日の午後0時15分~4時45分と、日曜日の午前9時15分~午後4時45分。かつては定期便も飛んでいたが、米軍による運用の制限や利用客の減少で1977年に休止した。

 県庁で翁長雄志知事と面談した島袋村長は「村に(伊江島空港の)活用案が民間の企業から提案がある。村だけでは前に進まない。県にも同じテーブルに着いてもらい、将来の伊江島空港の活用や北部全体の観光のアクセスとしての活用、航空機が集中している那覇空港の分散につなげてほしい」と要望した。エクセル航空は昨年10月、沖縄にあったアイラス航空と合併、アイラス航空の事業を引き継いでいる。沖縄ではヘリ3機を所有し、伊江島空港に格納庫がある。不定期に伊江島へ客を乗せた有償飛行も実施している。