歩いて戦争考える 那覇で平和学習ウオーク


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ひめゆりの像(左)の前で翁長安子さん(中央)の話を聞く参加者ら=20日、那覇市大道

 沖縄戦の激戦地「シュガーローフ」から旧日本軍の司令部が置かれた首里城公園までの約5キロを歩く平和学習ウオーク(県平和祈念資料館友の会主催)が20日、那覇市内で行われ、約30人が戦争体験者の話などを通して平和を考えた。

 一行は沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校跡地の栄町市場を通り抜け、市立大道小学校の角にある「ひめゆりの像」前で翁長安子さん(87)=那覇市=の話に耳を傾けた。

 沖縄戦当時、女学校2年だった翁長さんは米軍に捕らわれた後、収容所周辺で遺骨を集めた。「戦争で夢と希望を摘み取られ、どこで亡くなったか分からない女学生もいる。生きている人間が戦争を止めないといけない」と訴えた。

 大阪から移住して10年目という奥田忍さん(71)=浦添市=は「体験者の話は想像を絶する。どういう形で伝えていくか、平和学習が課題となる」と話していた。