「花が見ているよう」高齢者に緑のカーテン 中農高定時3年生が設置


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完成した緑のカーテンの確認に訪れ、デイサービス利用者から質問を受ける中農高の生徒ら=4月12日、うるま市みどり町の高齢者デイサービス「はぴねす」

 【うるま】中部農林高定時制の生徒が、うるま市みどり町の高齢者デイサービス「はぴねす」に設置した「緑のカーテン」が4月に完成し、鮮やかな色彩の花と葉の緑で利用者らを喜ばせている。栽培技術の向上などを目的に取り組んだ生徒たちは、高齢者らの笑顔に「こんなに喜んでもらえるとは思わなかった」と、達成感を得ていた。

 植えたのは3年の伊徳田大地さん(18)、糸村純さん(19)、大城透真さん(18)、金城優太さん(18)ら。ツル性の花木のツンベルギアサンダンスを昨年の夏に植えた。台風時は防風ネットを掛け、冬の間も堆肥を与えるなどして、大切に育てた。

 デイサービス施設の中庭に高さ2・2メートル、幅4メートルのハウスパイプにきれいにつるが広がり、ちょうど道路からの目隠しにもなっている。「はぴねす」の管理者の比嘉喜美子さんは「利用者のお年寄りが『花が自分たちのことを見ているようだね』と言っていた。おかげで会話が弾んでいる」と話す。

 指導した濱里登教諭によると、外の暑い空気を一度遮断して涼しくする効果も見込めるという。

 大城さんは「学校の勉強の一環としてやったことで、ここまで喜んでもらえるとは思わなかった」、伊徳田さんは「根気のいる作業もあったけど、報われたように思う」とそれぞれ話した。