「訓練は米軍の都合だ」 三連協が嘉手納基地に抗議


この記事を書いた人 松永 勝利
米軍嘉手納基地に抗議後、記者団に説明する(手前左から)當山宏嘉手納町長、桑江朝千夫沖縄市長、野国昌春北谷町長=23日午前10時半ごろ、北谷町の米軍嘉手納基地第1ゲート前

 【中部】嘉手納町、沖縄市、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」は23日午前、米空軍嘉手納基地の第18航空団に基地司令官のポール・オルダム大佐を訪ね、嘉手納基地へのF16戦闘機の暫定配備と相次いで実施されたパラシュート降下訓練に抗議した。非公開の抗議後、会長の桑江朝千夫沖縄市長は「パラシュート降下訓練の『例外的措置』とは、向こう(米軍)の都合だ。日米で何が例外かはっきりさせるべきだ」と述べた。
 桑江市長は「米軍が外来機の訓練やパラシュート訓練は『合意事項だ』と自らの立場のみを強調する内容だった」と報告した。「納得できない」と抗議したが、オルダム大佐は「例外的に実施している」と主張したという。また降下訓練実施の理由について、部隊の訓練が133日足りないことや伊江島の天候を挙げて説明した。
 F16の暫定配備については爆音が生じないよう市街地での上空飛行や急旋回を避け、アフターバーナーを使用しないよう求めたが、オルダム大佐からは「安全対策上行っている部分がある」と述べ、応じない意向を示した。
 三連協は19日に沖縄防衛局や沖縄米国総領事、外務省沖縄事務所にも抗議した。【琉球新報電子版】