外国人観光客への多言語対応9%増7145件 コンタクトセンター 16年度


この記事を書いた人 平良 正

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)はこのほど、外国人観光客を対象に運営している「多言語コンタクトセンター」の2016年度分析報告書を公表した。16年度の対応件数は前年度比8・7%増の7145件となった。問い合わせはタクシー運転手やホテル職員らへの通訳依頼が多く、観光現場での多言語対応が不十分な実態が分かった。ウエディング関係の個人撮影など詳細な観光に関する問い合わせが増えたが、ニーズに対応できる事業者が不足する課題も浮き彫りとなった。

 対応件数の言語別は、中国語が4290件と最多で全体の約7割を占めた。中国本土の中国語(2107件)が突出していた。対応内容は「通訳依頼」が2936件で最も多く、次いで「情報提供」1998件、「トラブル」503件、「交通機関」356件などだった。

 問い合わせの内容は、緊急医療を受けたい外国人客や、その措置を実施した医療施設からの通訳依頼が目立った。市販の花火を使える場所や、イベント情報の提供を求める外国人客も多かった。

 同センターは外国人客と通訳事業者、OCVB職員の三者間通話で情報を提供しており、電話やインターネット電話「Skype(スカイプ)」、電子メールで外国人客の問い合わせに対応している。

英文へ→Multilingual support for foreign tourists increases 9% to 7,145 cases according to 2016 contact center report